メニューへ

日本政策金融公庫とは

高層ビルとマネーの文字

日本政策金融公庫とは、個人事業主や中小企業を支援するための融資を行っている、公的金融機関です。
中小企業に対しては平均で1億円程度の長期事業資金を融資しており、経営者にとって心強い存在となっています。

こちらのページでは、日本政策金融公庫が提供している融資や、利用するメリット・デメリットについて解説しています。

提供している融資

日本政策金融公庫が提供している主な融資制度を挙げます。

  • 新規事業育成資金
  • 経営環境変化対応資金
  • 取引企業倒産対応資金
  • 女性、若者/シニア起業家支援資金
  • 新事業活動促進資金
  • 企業活力強化資金
  • 企業再建資金
  • 新型コロナウイルス感染症特別貸付

いずれの融資制度も中小企業が対象で、限度額は1億5千万円~7億2千万円と幅広く設定されています。いずれも、中小企業の長期的な経営支援を目的としたものです。
また、対象となる企業の業種は規模も細かく設定されています。

  • 製造業・建設業・運輸業→資本金3億円以下または従業員300人以下
  • 卸売業→資本金1億円以下または従業員100人以下
  • 小売業・飲食店→資本金5千万円以下または従業員50人以下
  • サービス業→資本金5千万円以下または従業員100人以下

自社が上記の条件に当てはまるかを確認しておきましょう。

利用メリット

日本政策金融公庫を利用するメリット

日本政策金融公庫の融資を利用するメリットはいくつかあります。

金利が低い

銀行など民間の金融機関から融資を受けるのに比べ、金利が低い傾向にあります。
同じ額の融資を受けるなら、単純に日本政策金融公庫の方がお得、ということになります。

ただし、すでに銀行からの融資を受けている場合などに、金利が低いからといってその借り換えをすることはできないので注意しましょう。

借入すること自体が実績になる

日本政策金融公庫の融資に申し込み、審査に通り、受けた融資を滞りなく返済する。この一連の流れをこなすだけで企業としての信用度は大幅に向上します。
仮にその後、銀行からの融資を受けることになった場合、審査においてプラスに働くこととなるでしょう。

無担保・無保証で利用できる融資もある

一般的に、民間の金融機関から融資を受ける場合、担保や保証人を求められることとなります。
受ける融資の金額が大きくなればなおさらです。担保や保証人を用意できない経営者にとっては、その時点で詰みです。
その点、日本政策金融公庫の一部の融資制度であれば、担保や保証人を用意せずとも利用できます。

返済期間が長め

返済期間が長いことが、常にメリットになるかと言うと疑問が残りますが、少なくとも経営が苦しい状況においては毎月の支払負担が軽減される分、ありがたいことでしょう。
ただし、

  • 逆に早く返したくても繰り上げ返済はできない
  • 期間が長い分、支払い総額が増える

以上の2点にだけ理解しておかなければなりません。

デメリット

木のブロックに掛かれたデメリットの文字

デメリットは多くありません。前述した繰り上げ返済ができない、という点もデメリットと言えますが、そこまで大きい影響はないでしょう。
敢えて挙げるなら、

  • 審査期間が長いこと
  • お役所気質で担当者からあまり熱意は感じられないこと

くらいでしょうか。 審査期間が長いのは、お役所気質であることも影響してそうです。
準備をした状態で申し込みをしてから結果が出るまで、最低でも1カ月程度は見ておいた方が良いでしょう。

審査について

融資審査の必要書類を作成する女性

審査に必要とされる書類は、銀行融資と似ていて、主に

  • 直近2~3期分の決算報告書
  • 直近の試算表見積書
  • 登記事項証明書

などです。
新規事業立ち上げ時に申し込む場合には、創業計画見積書も必要となります。

申し込みをする経営者自身の信用情報に問題があったり、申請内容に虚偽があるなどすれば、当然ながら審査には通りません。
前述した通り、審査には1カ月程度かかると見た方がよく、急を要する融資には向いていません。

利用できるなら積極的に

親指を立てるビジネスマン

日本政策金融公庫の融資制度について解説してきました。
デメリットは少なく、利用対象となるならば積極的に活用したい融資制度です。

唯一のデメリットは、融資実行までに時間がかかる、という点です。
いざと言う時、スムーズに活用できるよう、時間に余裕があるうちによく調べ、準備しておくと良いでしょう。